2007年10月21日

時間が全てを癒すのか

消えない傷痕が胸の奥にあるとして
その傷痕は消えないけれども、痛みは徐々に癒えていく。

傷痕は残るけれども、それを直視しなければ、本人すらそれを忘れていく。

そうして人は辛く悲しい記憶から訣別するなり卒業するなりして、再生していくし、そこまでの鈍さなのか強さなのかを持たない人達はその痛みに苦しみ続けることになる。ただ、苦しみ悲しみも人それぞれだし、戦争などの様な圧倒的な暴力を体験した人々の苦しみは、本人が如何に強い心を持っていても、痛みを引き摺るのが普通だろう。

一般的に言われる様に、「時間が全てを癒していく。」
これは真実だ。が、僕は容易にそれを受け容れたくない。

人間は忘れることが出来る生き物だ。悲しみを忘れなければ生きていけない。そうも言われるが、僕は容易にそれに屈服したくない。

苦しみと悲しみの時間が僕を育ててくれた。
あの闇が僕の中にあるからこそ、僕は今こうして生きている。
僕はもう、この痛みを無しには生きていけない。

だから時々傷痕を指で辿って思い出す。あの日あの場所で、壊れてしまった僕の、あの傷付きやすかった心を思い出す。
そして全ての結果は自分自身の選んだ道と改めて知るのだ。
そしてこの痛みを思うたび、僕の中で忘れかけられていた小さな火種が燻り始める。

忘れてはいけない。
悲しみも、苦しみも、あの時背負った覚悟も、自分で決めたことも。
手を差し伸べてくれた人が居たことも、僕の心を踏み躙った人が居たことも。
僕は忘れない。

痛みを抱いたまま、僕が自分で選んだ道を僕が自分で選んだ方法で走る。
僕を突き動かすものは、この怒りと、理不尽なこの世界への復讐に燃える狂気に他ならない。

僕はそんな風にしか生きられない。
posted by Harvey at 22:40| ニューヨーク ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 言霊の在処 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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